SONYから新しいEマウントレンズSE50LF18Fが発売されました。
SEL50F18Fは登場前から色んな意味で注目していました。
一番はなんといってもEマウントのフルサイズとしてSONY初の50mm単焦点レンズとなること。
50mm単焦点といえば、レンズ業界では標準レンズ等と言われ、ド定番のレンズなのですが、なぜか今までEマウントのフルサイズにはSONY純正でこのラインナップがありませんでした。
もう一つの問題として、Eマウントフルサイズはレンズがハイエンドに偏っていて殆どのレンズがGレンズあるいはツァイスブランドになっていて、レンズを買うなら10万円近い出費は覚悟しないといけない状態。
そんな中SEL50F18Fは実売で3万円前後というかなりお買い得感の高いレンズとなっています。
ハイエンドに振りすぎている関係から重たいレンズも多く、α7のコンパクトな筐体には似合わないと思っていたのですが、SEL50F18Fは小型軽量で気軽に持ち運べそうなのも注目したポイント。
それでいてf/1.8とかなり明るいレンズなのも見どころ。
もっとも、フルサイズということもありそこまで極端に絞り開放にする必要はないのでしょうが、それでもフルサイズらしいぼかしを手軽に楽しめるのはうれしい。
ということで、発売日に即買しました。
第一印象はとにかく軽い、小さいということ。
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SONYの50mm単焦点といえば、神レンズともいわれたAPS-C専用のSEL50F18(最後にFがつかない)がありますが、コレと比べてもぱっと持った瞬間に軽いことがわかります。
実際に測ってみるとSEL50F18Fはレンズキャップ込みでわずか187g。SEL50F18は同じ条件で222gなので2割近くかるいです。
α7にキットレンズとしてついてくるSEL2870は331gでした。実測値以上に重心がカメラ本体に移ったことで、手に収まってる感覚が強く持ちやすいと感じます。
左がSEL50F18、右がSEL50F18F
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大きさで言うと外径はSEL50F18Fが大きいですが全長は短く体感的には同等のサイズと言う感じ。
左がSEL50F18、右がSEL50F18F
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SEL50F18は金属ボディ、SEL50F18Fはプラスチックだとか、SEL50F18Fには手ぶれ補正がないとかいう違いがあるとはいえAPS-Cのレンズと同じ焦点距離、同じ明るさでこれは驚き。
それではSEL50F18Fで実際に撮影してみます。撮影したカメラはα7sです。
キットレンズのSEL2870と比較してみます。このレンズはズームレンズなので使い勝手は良いです。
明るさではf/3.5〜f/5.6なので足元にも及びませんがフルサイズならそこまで開放で撮ることも少ないのでまずは同じ明るさで比較してみます。
単焦点は画質がいいといいますが、実際のところどの程度差がでるのかについても見てみましょう。
画像は800px(HiDPI環境では1600px)に縮小しています。
SEL2870 50mm(と思ったけれど後で調べたら51mmになっていました)
50mmに合わせて最も絞りを開くとf/4.5となりました。流石にフルサイズだけあってf/4.5でもそれなりにぼやけています。
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同条件でSEL50F18Fで撮影するとやはり綺麗。
劇的に違うというわけではないですが、ピントが合っている場所はよりくっきりとしているし、周辺が暗くなる現象も抑えられて全体が均一の明るさになっています。
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等倍で切り出すとこんな感じ
SEL2870ではピントが合っているところでも見比べると僅かにぼやけているのがわかります。
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こちらはSEL50F18F特に目玉の周りや首周りを見るとよりくっきり写っています。
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とはいえ、f/4.5しか出せないところでf/4.5で撮影するのとf/1.8出せるところをf/4.5で撮影するのでは性能差が出て当然。
ということで、SEL2870で最も画質が良くなると言われるより絞ったf/7.1で比較してみます。
こちらがSEL2870
悪くない画質です。
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こちらがSEL50F18F
やはり、絞ってみても単焦点のほうが綺麗なようです。全体的にくっきり写っていますし、特に画面端あたりのラインが綺麗。
SEL2870は画面端に行くとボケのようなブレのような曖昧さが出てきますがSEL50F18Fはそれが目立ちません。
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絞り開放をためす。
最後に絞りをf/1.8にしてみます。
さすがにフルサイズでf/1.8はよくボケますね。ボケ方もすごく綺麗という感じではないですが価格を考えれば十分な感じ。
ボケるまでの繋がりも自然でピントが柔らかくあたっている感じがします。
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ピントを一番近寄せるとこんな感じ。
よくボケてくれています。
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ここがダメ。
べた褒めましたが、正直なところ、このレンズの役割は軽量な筐体でそれなりの画質を安価に届けるということに特化しています。言い換えるとそれ以外のところは本当に雑。
高級感なんてのはかけらもなくローエンドのデジカメみたいな質感ですしなんといってもオートフォーカスがすごく遅くてうるさい。
なんだか20年前くらいのAF一眼と呼ばれていた時代を思い出しました。
ギーギーカチャッギギーカチャッとモーター音が激しいし困ったことにミラーレスってファインダーの機能を提供するため定期的にオートフォーカスを動かすので電源ONの間ずっとギーギー鳴りっぱなしMFで使いたいと思ったほどです。
さらにフォーカスを動かすとレンズが飛び出します。 これは驚きました。今時ローエンドでもこんなレンズ見たこと無い。
SEL50F18Fって価格的にSEL50F18に近くて、サイズもあまり変わらず重さはむしろ軽い。それでいてフルサイズに対応するということでSEL50F18はもう消滅するのではないか? なんて噂を聞きましたがレンズの格が1段階違う印象です。
なんだか新商品を買ったというよりは古い中古レンズを掘り出したような気持ちになってしまいました。
おすすめ度
80%(多くの人におすすめ)
AFが信じられないほど酷いし高級感のかけらもないですが、この値段を実現するためと思えば仕方ないかなと、しばらくはMFを中心に使ってみようと思っています。
明るく、軽く、安い50mmということでEマウントフルサイズでは他に選択しがない状態なのでα7シリーズユーザーなら持っておいて損がないレンズのように感じます。
望むならAF改良版が+2万円くらいで出てきたら動画を撮る人や動きの激しい物を撮る人にも優しくなったような。
以下作例
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トリミングで中望遠的な使い方をしてみた例
SEL50F18Fは登場前から色んな意味で注目していました。
一番はなんといってもEマウントのフルサイズとしてSONY初の50mm単焦点レンズとなること。
50mm単焦点といえば、レンズ業界では標準レンズ等と言われ、ド定番のレンズなのですが、なぜか今までEマウントのフルサイズにはSONY純正でこのラインナップがありませんでした。
もう一つの問題として、Eマウントフルサイズはレンズがハイエンドに偏っていて殆どのレンズがGレンズあるいはツァイスブランドになっていて、レンズを買うなら10万円近い出費は覚悟しないといけない状態。
そんな中SEL50F18Fは実売で3万円前後というかなりお買い得感の高いレンズとなっています。
ハイエンドに振りすぎている関係から重たいレンズも多く、α7のコンパクトな筐体には似合わないと思っていたのですが、SEL50F18Fは小型軽量で気軽に持ち運べそうなのも注目したポイント。
それでいてf/1.8とかなり明るいレンズなのも見どころ。
もっとも、フルサイズということもありそこまで極端に絞り開放にする必要はないのでしょうが、それでもフルサイズらしいぼかしを手軽に楽しめるのはうれしい。
ということで、発売日に即買しました。
第一印象はとにかく軽い、小さいということ。

SONYの50mm単焦点といえば、神レンズともいわれたAPS-C専用のSEL50F18(最後にFがつかない)がありますが、コレと比べてもぱっと持った瞬間に軽いことがわかります。
実際に測ってみるとSEL50F18Fはレンズキャップ込みでわずか187g。SEL50F18は同じ条件で222gなので2割近くかるいです。
α7にキットレンズとしてついてくるSEL2870は331gでした。実測値以上に重心がカメラ本体に移ったことで、手に収まってる感覚が強く持ちやすいと感じます。
左がSEL50F18、右がSEL50F18F

大きさで言うと外径はSEL50F18Fが大きいですが全長は短く体感的には同等のサイズと言う感じ。
左がSEL50F18、右がSEL50F18F

SEL50F18は金属ボディ、SEL50F18Fはプラスチックだとか、SEL50F18Fには手ぶれ補正がないとかいう違いがあるとはいえAPS-Cのレンズと同じ焦点距離、同じ明るさでこれは驚き。
それではSEL50F18Fで実際に撮影してみます。撮影したカメラはα7sです。
キットレンズのSEL2870と比較してみます。このレンズはズームレンズなので使い勝手は良いです。
明るさではf/3.5〜f/5.6なので足元にも及びませんがフルサイズならそこまで開放で撮ることも少ないのでまずは同じ明るさで比較してみます。
単焦点は画質がいいといいますが、実際のところどの程度差がでるのかについても見てみましょう。
画像は800px(HiDPI環境では1600px)に縮小しています。
SEL2870 50mm(と思ったけれど後で調べたら51mmになっていました)
50mmに合わせて最も絞りを開くとf/4.5となりました。流石にフルサイズだけあってf/4.5でもそれなりにぼやけています。

同条件でSEL50F18Fで撮影するとやはり綺麗。
劇的に違うというわけではないですが、ピントが合っている場所はよりくっきりとしているし、周辺が暗くなる現象も抑えられて全体が均一の明るさになっています。

等倍で切り出すとこんな感じ
SEL2870ではピントが合っているところでも見比べると僅かにぼやけているのがわかります。

こちらはSEL50F18F特に目玉の周りや首周りを見るとよりくっきり写っています。

とはいえ、f/4.5しか出せないところでf/4.5で撮影するのとf/1.8出せるところをf/4.5で撮影するのでは性能差が出て当然。
ということで、SEL2870で最も画質が良くなると言われるより絞ったf/7.1で比較してみます。
こちらがSEL2870
悪くない画質です。

こちらがSEL50F18F
やはり、絞ってみても単焦点のほうが綺麗なようです。全体的にくっきり写っていますし、特に画面端あたりのラインが綺麗。
SEL2870は画面端に行くとボケのようなブレのような曖昧さが出てきますがSEL50F18Fはそれが目立ちません。

絞り開放をためす。
最後に絞りをf/1.8にしてみます。
さすがにフルサイズでf/1.8はよくボケますね。ボケ方もすごく綺麗という感じではないですが価格を考えれば十分な感じ。
ボケるまでの繋がりも自然でピントが柔らかくあたっている感じがします。

ピントを一番近寄せるとこんな感じ。
よくボケてくれています。

ここがダメ。
べた褒めましたが、正直なところ、このレンズの役割は軽量な筐体でそれなりの画質を安価に届けるということに特化しています。言い換えるとそれ以外のところは本当に雑。
高級感なんてのはかけらもなくローエンドのデジカメみたいな質感ですしなんといってもオートフォーカスがすごく遅くてうるさい。
なんだか20年前くらいのAF一眼と呼ばれていた時代を思い出しました。
ギーギーカチャッギギーカチャッとモーター音が激しいし困ったことにミラーレスってファインダーの機能を提供するため定期的にオートフォーカスを動かすので電源ONの間ずっとギーギー鳴りっぱなしMFで使いたいと思ったほどです。
さらにフォーカスを動かすとレンズが飛び出します。 これは驚きました。今時ローエンドでもこんなレンズ見たこと無い。
SEL50F18Fって価格的にSEL50F18に近くて、サイズもあまり変わらず重さはむしろ軽い。それでいてフルサイズに対応するということでSEL50F18はもう消滅するのではないか? なんて噂を聞きましたがレンズの格が1段階違う印象です。
なんだか新商品を買ったというよりは古い中古レンズを掘り出したような気持ちになってしまいました。
おすすめ度
80%(多くの人におすすめ)
AFが信じられないほど酷いし高級感のかけらもないですが、この値段を実現するためと思えば仕方ないかなと、しばらくはMFを中心に使ってみようと思っています。
明るく、軽く、安い50mmということでEマウントフルサイズでは他に選択しがない状態なのでα7シリーズユーザーなら持っておいて損がないレンズのように感じます。
望むならAF改良版が+2万円くらいで出てきたら動画を撮る人や動きの激しい物を撮る人にも優しくなったような。
以下作例


トリミングで中望遠的な使い方をしてみた例
